佐賀県地質調査業協会
平成27年度 第2回(通算第13回)地盤工学セミナー 開催要領
主催:
一般社団法人 佐賀県地質調査業協会
共催: 公益社団法人 地盤工学会九州支部佐賀地区
後援: 佐賀県

 「岩盤の風化/劣化と斜面崩壊」

 岩石は元来、高温、高圧下で、かつ空気や水のない状態のもとで作られたものである。地表近くで起こる岩石の風化は、物資の細片化と変質であり、大部分の風化作用は、低温、低圧および空気と水の存在に対する岩石の応答である。岩盤の風化は、物理的風化、化学的風化と生物的作用に大別されるが、物理的風化と化学的風化ならびに生物的作用は、相互に関連して進行し、岩盤の強度は低下する。従って、岩盤の風化/劣化は刻々と進行しており、斜面崩壊の素因となっている。本セミナーでは、岩の風化と岩盤劣化のメカニズムならびに、岩盤の風化/劣化によって発生した斜面崩壊の事例と対策技術を紹介する。

日 時 平成27年10月16日(金) 13:00~17:00
場 所 アバンセ 第1研修室〔佐賀県立生涯学習センター〕
 佐賀市天神三丁目2-11 TEL:0952-26-0011
参加者 国、県、市町、公社等の担当職員
当協会員及び建設関連企業職員等
参加料 会員・行政機関の方 2,000円、会員以外の方 3,000円
(申込み用紙参照、講習資料代)
定 員 100名 (先着順、定員に達し次第締め切ります)
CPDS 認定講習 4ユニット No.324537

【プログラム】
13:00

13:10
開会挨拶
 (一社)佐賀県地質調査業協会 理事長 原  裕
13:15

14:45
「岩の風化と岩盤劣化のメカニズム」
講 師: 林 重徳 氏(日本建設技術株式会社、佐賀大学名誉教授)

概 要: 岩盤の風化は、物理的風化、化学的風化と生物風化に大別される。物理的風化は、主に荷重の除荷作用や温度変化によって、岩盤内部に地形節理や亀裂を生じる。化学的風化は主に岩盤中に浸入した水によって溶解し、造岩鉱物が粘土鉱物経へ変質する。物理的風化と化学的風化ならびに生物的作用は、相互に関連して進行し、岩盤の強度は低下する。本講では、岩の風化と岩盤劣化のメカニズムを学び、劣化の調査事例と対策事例を紹介する。
14:45

15:10
休憩
15:10

16:40
「岩盤の風化と斜面災害 ~スラブ破壊と大規模崩壊について~」
講 師: 桑原 啓三 氏
(元建設省土木研究所地質官、㈱建設環境研究所 技術顧問)


概 要: 斜面は重力によって常に応力(地形応力)が作用しており、岩盤が風化すると強度が低下し、崩壊を生じる。一般には岩盤中の亀裂や断層などの地質的不連続面や弱層から崩壊するが、斜面が直に近い場合には、地形応力によって斜面内部に斜面に平行な亀裂を生じ、崩落する(スラブ破壊)。この例として、国道309号越前岬での崩壊、北海道豊浜トンネル岩盤崩落などがある。また、斜面長が長い場合は、円弧状の緩みゾーンを形成し、すべり(大規模崩壊)を生じる。
 これらの崩壊事例を示し、岩盤の風化と斜面災害の対策技術について紹介する。
16:45

16:55
閉会挨拶
 (一社)佐賀県地質調査業協会 副理事長 真弓 幸慈

※参加申込みを締め切りました。
多数のお申し込みをいただき、ありがとうございました。

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